情報探索論の覚え書き

全体構成:


情報探索行動

情報探索とは:

情報探索の特徴:

情報とは:

LISにおける情報:

シャノンにおける情報:

ブレンダ・ダーヴィン(Brenda Dervin)による3種の情報:

  1. 客観的・外的情報(Objective, external information)――現実を記述
  2. 主観的・内的情報(Subjective, internal information)――イメージ・現実に付与する構造を表す
  3. 意味を成す情報(Sense-making information)――外的・内的情報巻の我々の「移動」に基づく行動のための、手続き・行動の反映
    • ? What?
      内的情報も重要とみなす

ブレント・ルーベン(Brent Ruben)の情報の3階層:

  1. leレベル――外的情報; 人工物や表現
  2. liレベル――内的情報; 内面的・個人的表象, イメージ
  3. lsレベル――社会的情報; 社会的構築・共有がなされた情報

マイケル・バックランド(Michael Buckland)の情報の3タイプ:

  1. プロセスとしての情報: 伝達、知識状態の変化
  2. 知識としての情報: プロセスにより伝達された、その内容
  3. 物としての情報: データや文書などのオブジェクト
    プロセス・知識としての知識は観察困難

情報ニーズ――4人の研究者の考察:

情報ニーズ:

  1. 情報ニーズ――存在するが無意識化
  2. 情報要求として意識化にあるもの
  3. 検索質問――具体的に記号化できるもの
  4. 検索式の形態
    テイラ―(Robert Taylor)の4段階に酷似

ニーズとウォンツ:
ウォンツ: ニーズを満たす特定の物が欲しいと感じる欲望
ニーズとウォンツは目的と手段

情報ニーズへの考察――4人の研究者:

ロバート・テイラー(Robert Taylor):

情報ニーズの発生に関する4段階:

  1. 内臓的欲求
  2. 意識的・曖昧でとりとめのない文
  3. 形式的言及に直せる(が、どのようにニーズを満たせるか本人は気づいていない)
  4. 妥協したニーズ――答えが提供されるために再構成
    ニーズの変化:
  5. 心奥のニーズ
  6. 意識したニーズ
  7. 具体化したニーズ
    質問交渉手順:
  8. 知人に聞く
  9. 図書館へ
    ![[Pasted image 20240703170112.png]]
ニコラス・ベルキン(Nicholas J. Belkin):

情報探索の動機は「知識の異常な状態」
ASK: Anomalous State of Knoledge; 知識の変則的な状態
ギャップの認識→情報探索へ

キャロル・クルソー(Carol Kuhlthau):

学習初期段階の不確実性は不安を伴い情報探索へ
学生に対する研究
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ブレンダ・ダーヴィン(Brenda Dervin):

意味付与(sense-making)の研究
世界を意味づける過程での埋めなければならないギャップが情報ニーズとなる
![[Pasted image 20240703193934.png]]
![[Pasted image 20240703170204.png]]

情報ニーズ研究の応用:

情報探索行動:

人が情報を探す際の具体的な行動
二つのアプローチ:

  1. システム志向アプローチ: 情報行動はシステム枠内で簡潔
  2. 利用者志向アプローチ: システムと人の相互作用の文脈のなかに情報行動を見出す
    • テイラーの情報ニーズ
    • ブルックス知識構造変化の基本方程式
    • ベルキンのASK
    • ダーヴィン意味付与アプローチ

情報探索モデル――8つの代表例:

  1. ベリーピッキング・モデル――マーシャル・ベイツ
  2. 情報探索プロセス(ISP)モデル――キャロル・クルソー
  3. 研究者の情報探索行動モデル――デイビッド・エリスとトーマス・ウィルソン
  4. 情報探索行動の包括的モデル――ウィルソン
  5. ビッグ6モデル――マイケル・アイゼンバーグ
  6. 情報貧困理論――エルフレダ・チャットマン
  7. 日常の情報探索モデル――レイホ・サボライネン
  8. 情報グラウンド――カレン・フィッシャー

1. ベリーピッキングモデル――マーシャル・ベイツ(Marcia J. Bates):

一つのクエリで情報ニーズを満たす従来の情報検索システム→調べる過程で情報ニーズが絶え間なく変化
![[Pasted image 20240703194923.png]]
![[Pasted image 20240703194718.png]]

2. 情報探索プロセス(ISP)モデル――キャロル・クルソー(Carol C. Kuhlthau):

情報ニーズは個人的な前後の文脈と無関係ではない
常になんらかの探索は途中でありうる
どこから手をつければわからない状態がまさに情報ニーズを抱えている状態
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3. 研究者の情報探索行動モデル――エリス(ウィルソン):

  1. 開始: 単なる検索
  2. 連鎖式探索: 手持ち文献の引用などから
  3. ブラウジング: 偶然
  4. 情報源の選別:
  5. モニター: 特定情報源を定期的に見る最新を維持
  6. 抽出
    ゲートキーパー: 集団に情報をもってくる人、バイパス

4. 情報探索行動の包括的モデル――ウィルソン:

ニーズが必ずしも探索とは結びつかないことに注目
個人の文脈の中で多様な要因により情報探索行動が活性化するメカニズムを考察
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5. ビッグ6モデル――マイケル・アイゼンバーグ(Michael Eisenberg):

![[Pasted image 20240703231930.png]]
教育目的で開発された、情報問題解決プロセス
各段階でフィードバックが行われる

6. 情報貧困理論――エルフレダ・チャットマン (Elfreda Chatman):

社会的弱者の情報探索行動研究の先駆

7. 日常の情報探索モデル――レイホ・サボライネン:

![[Pasted image 20240703233518.png]]
日常のメディアの消費行動をインタビュー

8. 情報グラウンド――カレン・フィッシャー(Karen Fisher):

![[Pasted image 20240704015418.png]]
情報グラウンド: 予期せぬ情報共有を促進する相乗作用の環境
社会構築主義


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